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「買ったらおわり」じゃないんです!
高級時計との時間は、買った日から始まります。
そして、あなた自身の毎日の付き合い方で、その腕時計はあなた色に染まっていきます。
これは感情論ではありません。機械式時計は時を重ね、使用者なりの特徴をまとうのだそうです。
10年先も20年先もともに生きるためにできることを、今のうちに覚えておきましょう。

(1)毎日どう生きるべきか (2)オーバーホールが必要だ! (3)「並行輸入品」の注意点発動? (4)パーソナライズとカスタマイズ

人生をともにする腕時計との付き合い方

(1)毎日どう生きるべきか

”パネライ(PANERAI)のルミノール。腕時計と食事の風景。”

 高級時計との時間は、買った日から始まります。様々なJPOPで歌われてきた通り、ゴールは同時にスタートなんです。そして、上述したこのセリフ、本当に感情論ではありません。
「あなた自身の毎日の付き合い方で、その腕時計はあなた色に染まっていきます。」
 普段の僕は概ね999%くらいは感情論で、というか気の向くままにInstagramコラムやサイト文章を書いていますが、これは感情論ではなく事実なんです。腕時計も「道具」なので、それは当たり前のこととも言えます。僕は革製品が好きなので、革鞄や革小物や革ベルトが身の回りにたくさんあるんですが、当然、使うにつれて経年変化していきます。色がこっくり濃くなったり、よく触れる部分がしっとりしたり。「ともに生きる」喜びを感じる人にとって、こうした変化はとても相性が良いし、(古くなってしまうとか傷つくとかネガティブな捉え方ではなく)ポジティブに受け止められるのだと思っています。

 話を戻すと、時計が「あなた色に染まる」ということはどういうことか。それは例えば、その人の腕の振り方や運動量、温度や湿度や磁気やその他さまざま含めてどんな環境で過ごすのか、どの程度時計をメンテナンスしてあげるのか、そういったことによって、時計の表情も中身のムーブメントのクセもついていくのだと言われています。確かに、腕を毎日ぶんぶん振り回す人と、省エネな動作の人とでは、自動巻きならゼンマイの巻かれ具合は全然違うでしょう。(前者が一概に悪いと言っているわけではありません。例えば男性に比べて動作のゆるやかな女性は、ゼンマイの巻き不足が起こりがちだったりもします。)
 さて、このように自分の身の振り方ひとつで時計が色んな方向に「育つ」のだとしたら、どんなことに気を付けると良いのでしょうか。ここに挙げるのは、主に僕が実践している一例です。参考にしていただきつつ、ぜひ自分なりの大切にするやり方、愛し方を見つけてみてください。 ※但し、メーカーやモデルによって仕様も全く違い、使用状況・操作に制限があったりなかったりします。説明書や店員さんの言うことをよく聞くことが大切です。

(1)磁気
 磁気帯びは最も感染確率の高い病だと言えるかもしれません。どれだけ注意しても、巷にある機械式時計の多くは帯磁してしまっていると言われるほどです。そう、身の回りには恐怖がいっぱい。スマホ、PC、TV、スピーカーやイヤホン、バッグの留め具、その他帯磁した金属などにも注意しましょう。
(2)水・雨・湿気
 水分が良いわけがありません。ダイバーズウォッチ等、最近の時計は極薄のドレスウォッチ等でもない限り日常生活防水~強化防水くらいはついていて性能も高いのですが、それは万全の状態で臨めばの話。雨で外出する時や水がかかりそうな時には、予め竜頭やその他の可動部が閉まっているか確認すべきです。
 また、特に注意したいのが石鹸と湯気です。石鹸の粒子は水よりも細かくて時計内部へ侵入しやすかったり、パッキンを劣化させやすかったりします。温水や湯気も危険です。
(3)寒暖差
 結露って知ってますか?そう、大人ならみんな知ってるはずなんですよ。時計も例外ではありません。僕は暖かい部屋から急に寒い外へ出るような場合には、なるべく急に冷やさないように袖の中に入れたり手で覆ってゆるやかな温度変化となるよう注意しています。めっちゃ時計に優しいと我ながら思います。
(4)衝撃
 当然ですが、衝撃は大敵です。振り回した腕をぶつけたり、時計を落としてしまったり。耐えられる限界を超えると、内部の部品が壊れます。針が曲がるかもしれません。そんなの、悲しすぎるじゃないですか。そのため僕は、着脱の際には絶対に机や台の上でおこなうことにしています。Dバックルつきのベルトを活用することも安全に寄与するでしょう。
(5)日光・紫外線
 ここまでくるともはや病気に近いと言われることもありますが、大した労力なくて腕時計の「アンチエイジング」ができるなら、その方が良い!と思う方は、僕のようになるべく文字盤に直射日光が当たらないようにすると良いでしょう。紫外線は僕らのお肌だけでなく、確実に時計の文字盤や針の塗料を劣化させます。
(6)ゼンマイを巻くとき
 自動巻き時計の竜頭による手巻きは最小限にとどめるべきです。手巻き時計なら、決まった時間に満タンまで、しかし巻きすぎず巻くことがポイントです。どちらの時計でもゆっくり巻いてあげることはマイナスになりません。誰でも優しく接してほしいじゃないですか。あ、ちなみに自動巻き時計の場合には、巻き不足にならないように特に着用直後は時計と別の手でバッグを持ち、腕をしっかり振るようにしています。
(7)時刻・日付を合わせるとき
 代表的な「時計を壊す」タイミングと言えるでしょう。特に、日付機能のある時計の操作には巻き戻し操作禁止時間帯があるので要注意です。僕は、止まった時計をいじる時には絶対に時刻を戻しません。まずはとにかく時間を進めて一回12時を越してみます。日付が変わったら夜12時跨ぎだったということなので、そのまま朝6時(日付調整安全時間帯)に合わせてから日付を後に送って合わせます。
(8)保管のしかた
 ここまでの注意点を全て網羅すれば自ずと理想の環境は分かるかと思います。(日光、温度、湿度、磁気など)
 ちょっと置く時には、平らな面に置くこととリューズが上になるように心がけています。後者は諸説ありますが、構造部への負荷を避けることと、万が一上に人や物が落ちてきた時のことを考えて。  また、保管に際して、時計は機械なので、ずっといじらずに置くと「固まって」しまいます。たまには動かしてやることが大切だと信じています。(ゼンマイやリューズやその他可動部も。)但し、長年止まっていた時計を動かすのは要注意。潤滑油切れの場合には、歯車等に負荷をかけることも多いので、そういう時には何よりオーバーホール(次項)を先にすることです。
(9)1日の終わりには
 僕は、ケースもベルトも乾いた柔らかい布で拭いてあげるようにしています。(ちなみに、ベルトにはわざわざ革クリーム等を塗ったりはしません。ベルトくらいの小さな、尚且つ人間の肌と触れ合い続けているものには、さらに余分な補油は不要という意見に同意しているからです。)その後には、いつもと変わりがないか確認します。どこかが急に欠けたり傷ついているのに気付かず悪化させてしまうことのないように。また、「日差」をたまに計ってあげると、ムーブメントの調子・傾向が分かります。例えば最初はコンスタントに日差5秒だったのが、急に30秒や1分遅れ出したら、何かあったと思ってメンテナンスに出すべきです。
 さらに、たまには綿棒やウェットティッシュで隙間や汚れを落としてみましょう。あとは、そもそも夏に革ベルトを使わないとか、シチュエーションに合った時計を使うとか、そういった配慮も大切です。
 最後に「ありがとう」と声をかければ、大切な時計との今日はおしまいです。


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(2)オーバーホールが必要だ!

”クロノスイス(CHRONOSWISS)のヴィータ。腕時計のメンテナンスのためにベルトとばね棒を外しているところ”

 靴を磨くように、シャツにアイロンをかけるように、機械式時計にはメンテナンス、いわゆるオーバーホール(以下、OH)が大切です。メンテナンスというと、「壊れた→修理する」を連想される方が多いのですが、その限りではありません。例えば、機械式時計は歯車で動くので、定期的な注油が必要です。また、金属同士が噛み合って動くので、どうしても磨耗します。その金属のカスを取り除いたり、あるいは歯車を交換したりすることが必要です。その他、防水性能を維持するためのパッキンの交換や磁気帯び、ネジのゆるみのチェック等様々なメンテナンスがあるのです。メーカーやモデルによってその価格は様々ですが、あくまで例えば50万円くらいのスイスメイドのモデルで三針なら3〜5万円、クロノグラフなら5〜7万円くらいのイメージです。複数本持っていたらなかなか費用が嵩むことになるので注意が必要です。私はそのためだけで少しづつ貯金しているので、長いスパンで見れば特に問題はないです。
 ではその頻度はどのくらいが適切なのか。OHの間隔には諸説あって、議論百出の問題です。が、あえて言うとすれば、メーカーの主張が一番短くて3年から5年。雑誌でもそのくらいかもう少しだけ長い間隔。ネットの言説では5年から10年くらいというのも多く見かけます。さらに極端な主張では、不具合が出るまで不要という人もいます。それでもって私の意見を言うとすれば、「大体5年くらいでいいかなー」と思う一方で、1回目のOHは少しだけ早めのタイミングで迎えてあげたいと思っています。また、ムーブメントの性質によって早めを心がけたりします。例えば、エルプリメロは高振動のクロノグラフで部品への負荷が高いので早めとか、クラシックなETA三針はなんだか信頼性もあって遅くなっても大丈夫そうかなとか。根拠がありそうでないけれども…。いずれにせよ、壊れるまで放置するのはむしろ非合理的です。部品の修理代の方が高くついたり他のパーツがダメージを受けたりする可能性が高いからです。前述の価格はあくまで通常のOHであって、修理となると10万円代なんてことも普通にあるわけです。
 最後に2点。
 ノンアイロンやイージーアイロンのワイシャツがあるように、(ノンではないけど)OHの間隔がとても長くて問題ない時計があります。代表的なのは、オメガ『マスターコーアクシャル』のムーブメントです。メーカー推奨期間で7年と長く設定されています。
 あと、クォーツについて。機械式と同じでOHは必要ですが機械式のそれとは少し趣旨が異なります。それは、内部の機構が複雑でないため電池交換がメインなのと、不具合に対しては修理というより交換に近くなるということです。


[関連コラム]

【時計✕修理】電池交換でしばらくのさよなら〜GRAND SEIKO編〜
(2018年11月18日コラム)
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(3)並行輸入品の注意点、発動?

”ゼニス(ZENITH)の時計の裏側。シースルーバックなので、機械式時計の醍醐味であるムーブメントが鑑賞できる”

 俗に言う「並行差別」の有無がここへきてモノを言います。もう一度おさらいしておくと、「正規品と並行輸入品」の区分があって、並行輸入品の中でもメーカーによってそのメンテナンス費用の扱いが異なります。代表的な例では、『クラブブライトリング』(BREITLING)や『エドワードクラブ』(TAG Heuer)等があります。LVMHグループも同様で、他方、スウォッチグループやリシュモングループには『差別』がありません。メーカーの考え方の違いによるもので何とも言えませんが、並行品を買った消費者にとっての視点だけ見れば、並行差別自体なんてない方がいいですよね。その分、クラブ会員へのサービスが用意されていたりはするわけですが…。
 さて、いざOHしようという時に並行差別がある場合には、正規品に比べて1.5倍や2倍かかることがあります。(正規品目線で並行輸入品に対して半額!とか言われることもあります。)ここで注意したいのは、その金額設定はメーカーの正規OHに出した場合のものだということ。ここまでに説明していませんが、実はOHをおこなう会社は他にも沢山存在します。価格は様々ですが、一般的にはメーカー価格よりも安価なことが多いです。(メーカーでも直せないものを直す場合に高くなる等もあります。)しかも、メーカー以外=非正規、だからといってメーカーより質が低いわけでもないということもポイントです。
 さぁ、こうなってくると話が複雑になります。具体例を挙げてみましょう。並行輸入のあるとあるメーカーの時計が欲しくなり、とにかく価格面のメリットを優先させたいと考えたとします。(その分、正規の雰囲気や各種イベントや案内を受ける権利を有しなかったり、OHが高額になったりすることを許容するとして。)トータルでかかる金額がいくらになるか計算してみましょう。
(0)共通の前提
 30歳で購入して70歳まで「合計8回」、必ず「5年に1回」「メーカーのOH」に出すものとします。
(1ー1)並行差別が2倍、正規OH費用が5万円
 正規品メンテナンス費用合計は、8(回)×5(万円)=40万円
 並行輸入品メンテナンス費用合計は、8(回)×5(万円)×2(倍)=80万円  →正規と平行の価格差は40万円。
(1ー2)並行差別が2倍、正規OH費用が3万円
 正規品メンテナンス費用合計は、8(回)×3(万円)=24万円
 並行輸入品メンテナンス費用合計は、8(回)×3(万円)×2(倍)=48万円
 →正規と平行の価格差は24万円。
(2ー1)並行差別が1.5倍、正規OH費用が5万円
 正規品メンテナンス費用合計は、8(回)×5(万円)=40万円
 並行輸入品メンテナンス費用合計は、8(回)×5(万円)×1.5(倍)=60万円
 →正規と平行の価格差は20万円。
(2ー2)並行差別が1.5倍、正規OH費用が3万円
 正規品メンテナンス費用合計は、8(回)×3(万円)=24万円
 並行輸入品メンテナンス費用合計は、8(回)×3(万円)×1.5(倍)=36万円
 →正規と平行の価格差は12万円。

 以上細かくなりましたが、これだけのOH費用の差が生まれるということが分かりました。なので、これは購入時のポイントですが、並行輸入品を購入する時には正規品と並行輸入品の差額が上記の金額分だけ開いているかどうかが1つのポイントになるかもしれません。(もちろんOH費用は様々に代わってくるので5万円でも安すぎるかもしれませんが…)
 但し!!!ここに挙げたのは、あくまでも『メーカーの正規OH』です。先述の通り、修理会社は他にも沢山あり費用面でも有利だったりします。もし並行輸入品を購入したとしてもメーカーOHにこだわらなければ、その分メンテナンス費用の差も軽減されると考えて良いでしょう。問題は、「メーカーの正規OHじゃなくて大丈夫?」ってことですが、これも諸説ありますので色々検索して自分の考えを持つといいでしょう。私自身は、「正規で買ったもの・並行差別のないメーカーは正規OHがいいかな」「最初のOHは並行差別があってもメーカーOHがいいかな」「エルプリメロとか少し特殊な機構や油を使っているものはメーカーOHがいいかな」くらいに考えています。また考え方は変わるかもしれませんので、あまり固く考えず柔軟に腕時計ライフを楽しみたいものです。


時計修理・オーバーホール 千年堂

(4)パーソナライズとカスタマイズ

”スクエアの時計。カラフル”

 パーソナライズとカスタマイズ、ここでは特に深く考えず同じような意味で使いますが、つまり「腕時計を自分色に染め上げる」ことを指します。いざパーソナライズ・カスタマイズしようと思った時には、大体3つくらいのレベルがあると思います。
 まず、一番最高レベルは(難易度というかハードルというか、出来上がりの『違い』も含めて最高と言いますが、)腕時計の外装・内装に極めて大幅な変更を加えること。例えばこういうのとか。こういうのとか。  希少性がその価値の源泉の一部でもある高級時計にとって、こうしたカスタマイズによって人と被らないオンリーワンな腕時計を手に入れられることは無上の喜びかもしれません。もちろん、正規品に手を加えることになる是非や長高額な値段のことがあるので、これはかなり限られた選択肢かなと思います。
 次に、エングレービングのレベル。有名なのではジャガールクルトのレベルソなどから、結婚記念に買った腕時計への小さな刻印など、腕時計のケースバック(裏側)に何らかの『彫り込み』をしてもらうもの。大抵は購入時におこないますが、後から加えることも可能ではあります。価格的にも腕時計への不可逆な影響的にも、わりと挑戦しやすいカスタマイズかなと思います。ケースバックへのエングレービングは無料なことも多いですしね。
 最後に、一番簡単なパーソナライズとして、ベルト交換を挙げます。「何だよ、ゴミみたいな選択肢を勿体つけて言いやがって!」と憤る方もいるかもしれませんが、そんな方は腕時計の果てなき愛し方とファッションの無限の可能性を捨てていると言わざるをえません。腕時計ベルト(ブレス、バンド、ストラップ)の交換というのは、ありふれているようで実は腕時計の表情をガラッと変えるものすごい力を持っているのです。同じ腕時計でも、最初についていた金属ベルトから黒革のアリゲーターベルトに変えたらあら!もう別人です。普段前髪をアップしてクールめなスーツを着ている女性社員が、休日の職場の集まりで可愛く前髪を作ってフリフリ・フワフワなワンピースを着てきた!くらいの違いがそこに生じるのです。さて、ではそんなパーソナライズに必要なのは何か、簡単にご紹介します。
(1)替えベルト
 今付いているベルトの付け根と同じ『幅』の別のベルトを用意(購入)します。詳細はリンクにおすすめメーカーを載せていますが、メーカー純正ベルト以外の選択肢として、ネットでも時計店や百貨店でも、安いものならヨドバシカメラなんかの腕時計コーナーなんかでも買えます。買う時に気をつけたいのは、先程お伝えした通り、『ベルト付け根の幅』です。「小さい分には入るでしょ」等と思わず絶対にぴったりのものを買いましょう。ダサいです。大きいのはハメるのに無理が生じます。素材や色、長さ等は様々ですので、ぜひ好みで色々と探してみてください。尾錠も使い回したければそちらのサイズも合うものを探しましょう。
(2)道具(場合による)
 初めに言っておきたいのは、ベルト交換はお店でやってくれますが、自分でやれた方がもっと楽しいですよ、ということです。例えば私は原則として、夏は金属ブレスかラバーストラップ、冬は革ベルトやファブリック系バンドと決めています。所持する腕時計の本数だけ季節ごとに交換が生じるので、その度に時計店に行くのは面倒です。慣れてしまえば大抵は自分でできます。(初めは傷をつけないように注意が必要です…。)
 ここで注意したいのが、ベルト接合部の形状です。主に3つのパターンがありますが、ベルトメーカーのウェブページで分かりやすいのがあったのでこちら(ベルトメーカー「バンビ」のサイトへ)をご覧ください。
 いずれにせよ必要な道具は1つだけ。『バネ棒外し』です。楽天でもAmazonでも安いのから高いのまで様々ありますのでまずは買ってみるといいと思います。
 その他、注意とコメントが必要なものを挙げておきます。
・バネ棒固定の(はめ殺しで外せない)腕時計があります。特に最近流行りのワンタッチ交換式のものに多いです。こうなると、社外品の一般的なベルトはつきません。が、そんな時には「NATOベルト」をつけましょう。こんなやつ
・ここに挙げた以外にも特殊形状のベルトがあります。ウブロやオーデマピゲのようなビス留めだったりGショックのような形だったり。そのメーカーに合わせて作られたベルトしか合いませんので、基本的はメーカー純正ベルトを楽しみましょう。たまに、社外品ながらそのメーカーに合わせて作られたものがあるのでぜひ探してみてください。
・エンドピースや弓カンと呼ばれる(ロレックスではフラッシュフィットと呼ばれる)ベルトの付け根を腕時計のケースの丸みにぴったりフィットさせる部品が存在します。主に金属ブレスについています。これ自体にはほとんど社外品はありません。但し、つけなくても問題ないパターンが多いので、あまり気にせずにヘラヘラ過ごしましょう。
・最後にめちゃくちゃ便利な「Dバックル」をご紹介しておきます。腕時計のつけ外し、このタイミングが最も落下の危険が高いのですが、Dバックルをつければあら不思議。ベルトが輪っかのようにつながるので落とす危険が減り、カチッとハメるだけで着脱できるのでとても楽!腕時計の雰囲気によって合う合わないがあるので、ぜひご検討ください。安いものから沢山売ってます。例えばこんなやつ
 以上、気分が乗ったら、いえ、むしろ高揚感が落ち着いてマンネリになってきたらぜひトライしてみてください。最高の腕時計ライフを楽しみましょう!


[関連コラム]

【時計×季節:ベルト交換のタイミングという永遠の課題】
(2019年4月12日コラム)
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